edamamesakuraの部屋

趣味で描いてる漫画や、好きな作家さんについて書いています。

佐藤宏之先生「気分はグルービー」

佐藤宏之先生のデビュー作にして代表作。
高校生のロックバンド、ピテカントロプスエレクトスのドラマー武藤憲二が主人公。
ウィキペディアには健二とあるが、手元に単行本がないので確認出来ず…)
女性メンバーがキーボードなのがサザンオールスターズみたいだと思ったら、佐藤先生は桑田佳祐オールナイトニッポンにゲスト出演された事があったと、mixiの投稿にあったような記憶が…

連載開始当初は、ほぼ一話完結ものだし、割と軽いコメディ調の雰囲気だったので、読んだり読まなかったりといった感じでした。
最終回直後は、大きな野外ライブをやってるシーンが出てきて少年チャンピオンの前の方に掲載されてたので人気作品なんだなと思いましたが、やはりあまり気に留めませんでした。

後に古本屋で全13冊セットを購入して読み返すと、最終13巻の川沿いの道を主人公が徐々に走り出すシーンに大きな衝撃を受けました。
「マンガで長回しをやっている!」
その頃、自分は相米慎二監督の「台風クラブ」に衝撃を受け、長回しという撮影技法の存在を知ったばかりで、それをマンガの中に焼き付けてみせる佐藤先生の絵の力に魅せられ、そして今でもそれに憧れ続ける事になるのでした。

 

追記
佐藤先生の出身地は茨城県水戸市で、作品の舞台も水戸市近郊になっております。
聖地巡礼として何度も水戸市を訪れましたが、作品で描かれている背景絵が、現実のそれを見事に切り取って2次元の上に留めている事に驚き感動し、特に前述した川べりの美しく整備された遊歩道を夢のような心地で歩きました。