edamamesakuraの部屋

趣味で描いてる漫画や、好きな作家さんについて書いています。

アース・ウィンド・アンド・ファイアー

もう個人的にネタ切れなので、ずっと更新しませんでしたが、気ままな雑記文的なものなら書けない事もないかと考えまして、ここから先は私の個人的なEarthとの出会についてだらだら書いてみます。


私が中学生の頃、ダイアモンド社から刊行されていた「FMステーション」という雑誌が人気がありまして、
それでFMの音楽番組で流れる楽曲をカセットテープに録音して集めるというエアチェックも流行していました。

私もそれを始めようと、洋楽用カセットと邦楽用カセットの2種類で、どちらの方がいい曲が沢山集まるか競わせて楽しんだりしてました。

で、最初に洋楽で録音したのがEarthの「Fall in Love With Me」(フォール・イン・ラヴ)と「Straight from the Heart」(美しき創造~異次元飛行)でした。
最初からこの曲がいいから録音しようとした訳ではなく、たまたまその当時、NHK-FMの夜7時から最新のアルバムを特集するレギュラー番組があって、
何の予備知識もなく、いい曲だったら残す。良くなかったら消す、という流れでした。
その時の感想は「なんか大人っぽい難しい曲だな」というものだった事を覚えています(今だと、どうしてそう思ったのかわかりませんが)
Earthの超有名な代表曲「宇宙のファンタジー」は当時、聴いた事があったと思いますが、
この2曲とそれが同じアーティストによるものとは認識していなかったと思います。

で、その後大ヒットするフィル・コリンズとのデュエット「イージー・ラヴァー」(Easy Lover)
これを歌うもう一人のフィリップ・ベイリーが、Earthのメンバーとは知らず、というか気付かず、
その後出てきたEarthの「マグネティック」を「イージー・ラヴァー」と似たような曲だなとしか思わなかったのでした…


90年代頃になると洋楽でいいと思える曲に出会う事がほとんどなくなり、それとともにエアチェックの趣味も消えていくのでした。


三十代になり、とある社交サークルに頻繁に参加するようになり、新宿で生バンドの演奏を聴かせてくれるお店ケントスへ連れて行かれました。
その店は70、80年代のディスコ&ソウルを演奏するバンドが集まっていて、私はそこで初めて(多分、)Earthの不朽の名曲「セプテンバー」を聴いたのでした。


サビのBa de yaの部分で、女性ボーカルの人が、両手を朝日が登るかのように左右に開いていく動きを見て、女神様のようだと感嘆したのでした。

セプテンバーを頼りに、歌っているアーティストがEarth、Wind&Fireだと分かると、タワーレコードへ出向いてベスト盤を購入しました。

 


のっけからの「Shining Star」(シャイニング・スター)から2曲目の 「That's the Way of the World」(暗黒への挑戦)へと繋がる流れの見事さに、完全に心を奪われてしまいました。

そのベスト盤の最後の楽曲が「Getaway」(ゲッタウェイ)
サビ部分の「I know we can」を連呼する部分が「アノウォナゲー、アノウォナゲ―、アノウォナゲ―」と聞こえて、それが頭にこびり付いて離れなくて、これ何の曲だろう?と、
不思議に思った小学生の頃の記憶が蘇ってきました。

他にも、このベストには収録されてませんが、アルバム「フェイセス」からシングルカットされた「And Love Goes on」という楽曲も幼少期に聴いた記憶があり、これは何となく、親か親戚の車でドライブしていた際にカーラジオで流れていたのではないかという気がします
そうでなくても70年代当時、私の家は喫茶店で、周りはボーリング場、パチンコ、サウナ、等の社交場に囲まれていて、当時流行りのディスコソングを耳にする機会は多かったのだと思います。
ディスコそしてEarthは、私の心の原風景なのだと認識したのでした。

 

で、手っ取り早くEarthの全貌を理解したいと考えた私は、3枚組ベストの「The Eternal Dance」を購入。

 

 

選曲をリーダーのモーリス・ホワイト自身が手掛けているらしく、長いアースのキャリアとその音楽守備範囲の広さがよくわかる流れになっています。
1曲目の「Fan The Fire」
最初期の楽曲ですが、気だるいラーガ調ロックとでもいうんでしょうか。今まで聞いてきたアースとは別物のように思われました。
そもそも初期の曲にはフィリップ・ベイリーは参加してなくて、女性ボーカルがいたりする。
しかし「Love Is Life」などなかなかの美メロの名曲です。
80年代後期の曲では「System Of Survival」がカッコよくて気に入りました。
ジャンプリズムロックとでも言うような感じで、これはカラオケのDAMにも収録されています。
Earthは長い変貌と旅を続けて、この3枚組のベストを締めくくるのは「That's the Way of the World」のライブテイク。
最後にいきつくのは自分達の国歌と位置づけているこの曲なんだな、としみじみするのでした。

 

Earthが来日するというので日本武道館のライブへ行きました。
この時はモーリス・ホワイトは体調不良で来られず、わりと前からおなじみのメンバーになっているシェルドン・レイノルズとフィリップの二枚看板ボーカル体制でした。
感想は…意外な選曲というのはなく、フィリップのファルセットが凄かったのと、「宇宙のファンタジー」でみんながジャンプするのでそれを真似して楽しかったというのが、特に印象に残ってます。
ただ、サザンのライブに慣れているのもあって1時間半のライブでアンコールが一曲というのは物足りないなーという気はしましたが、ひたすらノンストップで駆け抜けていったような感じだったので、
それはそれで納得しました。


アルバムに関しては気になったものからランダムに聴いて行き、そのうちCDを購入する経済的余裕もなくなり、その後YouTubeで検索すればほとんどの楽曲が聴ける時代になったのもあり、
そういえば、名盤と名高い「黙示録」や「Let's Groove」が収録されている「天空の女神」は未聴のまんまです。

 
きちんと購入して聴いたアルバムで特に好きなのは、やはり最初にエアチェックした楽曲の収録されている「創世記」
アルバム最後の「Miracles」はアフリカの大平原をバックに、子供達がコーラスしているような雰囲気が感動的です。

 

 

 
87年の「Touch the World」のタイトル曲はアース版「ウィ・アー・ザ・ワールド」&ゴスペルみたいな感じで壮大でゴージャスな名曲です。
ホイットニー・ヒューストンがカバーしているのをYouTubeで見つけましたが、あまり話題にならなかったみたいです。

 


www.youtube.com

 

 

そのYouTubeで順番に全曲聞くことができた「Millennium」(千年伝説)は邦題タイトルのダサさとジャケットイラストのゴテゴテした感じで、あまり興味が湧かなかったのですが、
驚くほど安定したクオリティの曲が続いていてこれも自分的には名盤だと思いました。

 
近年のでは図書館で借りて聴いた2005年作品の「Illumination」
これは完全に今風のサウンドで全体を構築していて、クールな打ち込み風リズムが目立つような作品なのに、なぜか根底にはアースがきちんと存在しているというマジックを成立させているように思えて、これも名盤だと思います。


モーリス・ホワイトがこの世を去ったので、純粋なアースの新作というのはもう現れないかと思われますが、セールスや世間の評価の波とは関係なく、ずっと一貫してEarth、Wind&Fireは、クオリティの高いアルバムを作り続けてきたアーティストだと思います。
ホーンセクションを外して迷走した「エレクトリック・ユニヴァース」でも、個々の楽曲は良い作品が多かったです。

 

 

手前みそですが私のアースお薦め10曲

Love Is Life
暗黒への挑戦
セプテンバー
And Love Goes on
フォール・イン・ラヴ
美しき創造
システム・オブ・サバイバル
タッチ・ザ・ワールド
Sunday Morning
Show Me The Way


ベストでおなじみの定番がほとんど外れてしまうのはアースでもサザンでも同じですね…

 

 

 

 
2011年に発売された、こちらの40周年ベストは最初期から当時の新作アルバム「Illumination」まで幅広く選曲されていて、
さらにモーリス・ホワイトフィリップ・ベイリーのソロ曲まで収録されています。
2枚組で一枚はアップテンポ、もう一枚はスローテンポの楽曲で分けられているのもユニークです。


なるべく時系列に沿っている方がお好みでしたら、前述の3枚組「The Eternal Dance」を。
こちらは2013年にリリースされたアルバム「Now, Then & Forever」のタイミングで再発売されたらしいです。