edamamesakuraの部屋

趣味で描いてる漫画や、好きな作家さんについて書いています。

サザンオールスターズ「世に万葉の花が咲くなり」

少し前にヤフーかグーグルの記事で「あなたが一番好きなサザンのアルバムを投票」みたいな企画があって、堂々の1位は85年にリリースされた2枚組「Kamakura」でした。
自分は「ステレオ太陽族」に投票しましたが、一番よく聞いたサザンのアルバムはどれかと考えると、リアルタイムで購入した84年の「人気者で行こう」以降はどんぐりの背比べで
難しいのですが、おそらく僅差で92年の「世に万葉の花が咲くなり」になると思います。

この頃はバブルで、私はCDとカセットテープ両方で購入しましたし、98年の紙ジャケット再販時には、小林武史氏のコメント読みたさもあってもう一枚買いました。
(音質はほとんど良くなっていなかった気がしましたけど)
大ヒット曲「涙のキッス」「シュラバ☆ラ☆バンバ」が収録されていて150万枚くらいのセールスを記録したと記憶していますが、
今、あまり語られる事が比較的少ない存在になっているような気がします

私がそういう風に感じてしまうのは、おそらく以前は頻繁にライブで演奏されていた「ニッポンのヒール」がほとんど登場しなくなった事があると思います。
何となく、この曲がこのアルバムの顔、のような気がして、この曲が演奏されないというのが、このアルバムが時の流れと共に風化してしまったような錯覚を起こしてしまう…
まあ、ライブでよく演奏されてたからファン人気が高かったかというとそうでもなく、
同じ事は「ブリブリボーダーライン」にも当てはまるのでした
(この曲は自然発生的にサビ部分のリアクションが広まったので、桑田さんも人気があると思ったのでしょうが、歌詞が意味不明過ぎる…)

1曲目の「BOON BOON BOON」は怪しげなツイストリズムでユニークなアプローチなんですが、もっとテンポが速ければいいなと思ってしまったり
 (しかし当初予定してたよりもテンポアップして現在の形になったらしいです)
2曲目の「GUITAR MAN'S RAG」はなんでこんなたるい曲を作ったんだろうと長らく思ってしまっていましたが、久しぶりに聴いたらいいかもと思ったり
中盤の「HAIR」は40周年記念ライブで披露されました。この曲を覚えていてくれてた事に驚き、感動したのでした。
次の「君だけに夢をもう一度」はサザンの好きな曲10曲に入るくらい好きです。フィラデルフィアソウルというキーワードをこの曲で知りました。
アルバム後半の肝は「亀が泳ぐ街」
7分間、延々と気だるいテンポで桑田さんが奔放に熱唱してます。
これはジャンルでいうとジャズとブルースの融合だと思いますが、日本の、と付くのでそこら辺に思い入れがないとダサいとかつまらないとなります。
その次に来るのがもろシングルのB面臭プンプンの「ホリデイ ~スリラー「魔の休日」より」
メロディの流れが良く言えば意表をついてるんですが、あくまで「涙のキッス」のカップリング以上の存在にはなれない…
ラストの「CHRISTMAS TIME FOREVER」
歌詞に「このまま世界が終わると言うなら、雪降る聖夜も恋には落ちない」とあります。
この頃はノストラダムスの大予言が頭の片隅にあり、最後の審判の日が迫ってきてるなぁと不安に思ったりしました。

「シュラバ☆ラ☆バンバ」はキャバクラ通いしてた頃、やたら歌いました。
ちなみにウケが良かったのはこのアルバムの曲ではありませんが、「女呼んでブギ」とか「東京シャッフル」「YaYa」でした。
当時は時給900円で喫茶店でバイトしてましたが、週6勤務だったのでお金の羽振りは良かったです。
年末にお店の忘年会でビールかけをしたのは馬鹿馬鹿しくも楽しい思い出です。
あのまま、あの店で仕事続けてたら、今も東京に住んでて家族を作れてたかもしれません。
辞めた理由が店長の人間的な魅力、カリスマ性に嫉妬してたから…では自業自得です。
稲村ジェーン」で始まり「世に万葉の花が咲くなり」を聴きながらフェイドアウトしていった私のバブル時代でした。