edamamesakuraの部屋

趣味で描いてる漫画や、好きな作家さんについて書いています。

サザンオールスターズ「キラーストリート」

Kamakura」に次ぐサザンオールスターズのオリジナル2枚組アルバム。
2枚のディスクどちらにも15曲収録されて全30曲!(Kamakuraは20曲)

初めてこのアルバムを聴いた時の印象。DISC1はどれも素晴らしい楽曲で夢のような小一時間が過ぎて行った。
引き続きDISC2を聴くと、これも中盤までは文句なしで続いていたのが、後半になって、シングル「涙の海で抱かれたい」のカップリング2曲と、
比較的それに似た曲調の楽曲が固まっていて微妙な印象に…それでもラスト前の7分近い大作と、ラストの壮麗なバラードで何とか盛り返して終了。といった感じでした。

曲数のわりにはスローバラードが少ないし、あるにはあるけれど季節が春とか冬とかだったり、宇宙的な雰囲気だったりと、
サザンらしい「真夏の果実」「涙のキッス」みたいな王道がないなぁというのが気になり、
そのかわり明るいアップテンポ曲は「涙の海」「君こそスターだ」「ごめんよ僕が馬鹿だった」など結構目立つので、
コンセプトが「死」であるのに、全体の印象は明るい。

個別に書いてくと1曲目の「からっぽのブルース」は曲調も歌詞もかなりダークなのにあまり重苦しさを感じない。
ギターリフに重さとか演奏者の怨念みたいなのが感じられなくて、ロックをやってもロックと評価してもらえない桑田佳祐、サザンの限界が出てしまってるような。

29曲目の「Friends」は大作なのだけど、作り手の設計図(ここは○○小節までこうやって)みたいなのが透けていて、狂気みたいなのが感じられないので、
悪い意味で安心して聴けてしまう。着地点どうなるの?みたいな不安やスリルがない。

文章を意識して書こうとすると文句ばかりになってしまいますが、このアルバムは単純に長いので、何か作業をしながらだらだら聴くには最高の作品なので、
これまで幾度となく聞きまくってる愛聴盤であります。