edamamesakuraの部屋

趣味で描いてる漫画や、好きな作家さんについて書いています。

相米慎二監督「台風クラブ」

1985年、第1回東京国際映画祭のヤングシネマ部門で大賞を取った相米慎二監督の「台風クラブ
受賞効果でこの作品は浜松でも上映されました。

私は相米監督の名前を知らなければ、代表作で超有名な「セーラー服と機関銃」も未見でした。
何の予備知識もなく、映画を観たのですが理解不能、わけわからんのオンパレード。

なんでプールの中で首を絞める?なんでお帰りとただいまを延々と繰り返す?なんで危険な薬物を女子生徒の背中にブチ込む?
それ以前にエピソードや台詞の意味が理解できない事が多く、イライラしながら1時間近く時間が過ぎていく。

つまんない映画観ちゃったな…と思っていたはずなのに、台風が近づいて、高校生の男女が学校に閉じこめられて体育館でストリップを始めた辺りから、
何となくこの映画がもうすぐ終わるのが寂しく感じられてきました。

最後はやけに理屈っぽい長台詞と奇抜な行動とその顛末…その歪な映画を閉めるラストシーンが学校の水たまりを見て、
「わあ、金閣寺みたい!」
いやたしかに、きらきら光っているそれを見てそう感じたんだろうけど、映画を締めくくる最後の台詞がそれですか?という肩透かしとモヤモヤ…

映画を観たというより、体験して自分の中にこびりついてしまった感じで、この映画みたいな物を作りたいと思って漫画を描き始めました。
(学校に友達一人も出来ないような対人恐怖症だったので、複数の人と映画を撮るという発想に向かう事はありませんでした)

そして出来上がった作品(正確にはトーンは貼ってませんでしたが…)を出版社の人に見てもらったら面白いと言ってもらえ、
それで勘違いしてしまい、高校卒業後、上京したのでした。

 

 

台風クラブ [DVD]

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