edamamesakuraの部屋

趣味で描いてる漫画や、好きな作家さんについて書いています。

六田登先生「ヤングマン」

「F-エフ-」連載中、六田先生は並行してバイクレース物の「TWIN」
SF物の「バロン」昭和の時代の流れと並行して殺人鬼の生涯を描く「ICHIGO」等々を並行して連載してました。
立ち読みだと内容を把握するのが難しかったので、読んだり読まなかったりでした。

ビッグコミックスピリッツでの新連載が「ヤングマン
タイトルからイメージされる若々しさ、快活さ、舞台は江戸末期から明治維新の時代の若者群像らしいと、期待は膨らみます。

しかし内容はかなり想定外の魔力や魔物が登場する怪奇伝奇ロマン。
主人公の霞五郎(かすみごろう)は間もなく地上に現れるという‶比類なき魔物″を退治すべく天上界から人間界へとやってきます。
ネタバレすると、この魔物の正体は‶飛行機"の事。最終決戦は人力に毛が生えたような初期の飛行機との対決です。
飛行機の登場が後の原水爆投下への流れを作り出していく、という話だったと思います。

かなり異色な作品なので多くのスピリッツ読者が戸惑っていたと思います。
巻末の読者感想ページで「ヤングマン」の投稿が掲載されたのはわずか1回。一年あまり連載していただけにこれは異常でした。
この作品で忘れられないのは主人公の母親の本当の姿の化物モード…それほど細かく描きこんであるわけではないのに、
生物としての生々しさ、質感が異様に表現されていて気持ち悪くなってしまいました…