(Amazonのアフィリエイトに2度目の申請をしましたが脚下されてしまいました。諦めて、今後はなるべく楽天アフィリエイトを添付しようと思います。これで多少なりとも楽天ポイントが溜まればうれしいのですが)
今回紹介するのは、水村美苗さんの「続 明暗」
夏目漱石が好きで、10代、20代の頃によく読んでいました。
しかし、どんな内容だったのか思い出せない…
「それから」「門」「こころ」あたりなら何とかなりそうな気がしますが、
今回、取り上げたい「明暗」に至っては完全に失念していて、ネットであらすじを読んでもまるで思い出せない。
「明暗」は漱石にとって最後の作品であり途中で終わって未完なのですが、それ以前に描いていたような、前のめりになって登場人物達に寄り添っているような手法とは、趣が違っていて、まるで天井裏から下にいる登場人物達を覗き見して、冷静に第三者の立場で分け隔てなく描いているような印象がして、これが則天去私の表現か、と当時、凄く驚嘆したという印象のみが今でも残っています。
その文豪、漱石の未完部分を書いてしまったのが、今回、紹介する水村美苗さんの「続 明暗」です。
これも若い頃に読んで、内容は覚えていないのですが、この人は漱石がこの先、何を描きたかったのか的確に察知していて、それを見事に具現化している!とこれも当時、舌を巻き、驚嘆しました。
ただ、クライマックス部分に至る手前までは、文体が何となく軽くてあまりのめり込めなかったという記憶もあります。
今回、思い出してAmazonで検索してみたら、ちゃんと文庫本が今も刊行されていてレビューも高評価が多く寄せられていました(しかしリンク先は楽天市場)
漱石の最終到達点はどうなるはずだったのかと、興味がある方にお勧めです。
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